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ノリノリ狂言生活

◎  図画工作と狂言 


先日は、東京都図画工作研究会で狂言「盆山」を上演させて頂きました。
都内の図工の先生方の研究発表で、小学校を貸し切って、何校もの子供たちの作品が所狭しと校内中に並んでました。
一つ一つの作品に個性があり、輝く夢が詰まっていて、とても魅力的なものばかり!!!子ども達が大人にくれた夢のパークのようで、現実しか見ることができない大人に、子ども達は「世界はこんなに夢が散らばっているんだぞ!!」と訴えているような気がしました(笑)
珍しく?対象は小学生じゃなくて図工の先生たち。昔から狂言が好きという先生が多かったし、美術大学在学中に能や狂言を見て、装束や面の研究をしていたという先生もいらして、さすが美術関係のお仕事というか、興味関心の深さを感じました。
時間がタイトだったので、伝えることができなかったのでここに記しておきます。
狂言は、能舞台という背景がない舞台で上演します。なので観るには想像力が大切です。物語に必要な「いつ・だれが・どこで・何を・どのように・どうする(どうした・どうしようと思う)」という、いわば5W1Hを役者が教えてくれます。それをヒントに、観る人は自分の感受性と想像力で物語を好きなように描き色を付けていきます。これ、まさに図工といっしょ!!
こうした文化芸術に触れることは、想像力を養う上でとても重要です。想像力を養うことは、人間形成の上で最も重要な要素と思っています。
なぜならば、相手の気持ちを想像できるからです。相手にとって、嫌なこと嬉しいことを想像できます。そうして思いやりの気持ちが生まれるはずです。さらに、物作りやビジネスでも想像力は必要なのではないでしょうか。想像力は創造力です。
もう一つ。狂言に登場する役は、人間の弱い心を持った人物です。ずる賢い人物、人を騙そうとする人物、威張ってばかり、偉そうにしてる、嫉妬深い、自分の儲けしか考えていない人物など。彼らは時として、私たちの代弁者だったりもします。人より優れていたい。人より良いものが欲しい。格好良く見られたいなんて事は、きっと人間なら誰しもあるはず。でも現実を生きていく上では表に出さないだけです。
狂言に登場するキャラクターを通して、演者も観客も日頃の鬱憤を晴らし、疑似体験しているものと考えています。
図工も一緒。色を塗りたくったり、ハサミでバサバサ切ったり、糊でベタベタ貼るのは日常では許されないけれど、工作なら全てが自由で自己表現できるのです。
野球やサッカーなどのスポーツも同じ。バットで人を殴っちゃいけないけど、ボールをガツンと打つ!塁を盗む!デッドボール!ランナーを「さす」!サッカーボールを蹴る!体でぶつかり合う!
日常ではやってはいけないことを、文化芸術スポーツの中で行う事で、善悪心のバランスをとり生きているんだと思います。
豊かな社会を築くのは私たち人間です。その一人一人が豊かな人間になるためにも、文化芸術は必要不可欠なものと改めて思いました。
なんとなく書いてたら長くなっちゃった😅
何のためにこの仕事をしてるか?って聞かれたら、そういうことです。「伝統文化の伝承」も大事かもしれませんが、そっちの方が世の中の役に立てて嬉しいです。

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